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リチウムイオン二次電池
固体Li NMRによる正極材料のLi状態分析

固体Li NMRを用いてリチウムイオン二次電池の正極材料のLi状態分析ができます。

なぜ正極材料の固体Li NMR分析が必要なのか?

固体Li NMR分析により、正極中のリチウムのサイトや化学状態を知ることができるからです。

現在、正極材料の多くは、リチウムと遷移金属の酸化物で構成されています。同じ正極材料でも、合成条件が異なると局所構造や電子状態が異なり、電池の特性はこれらの構造の違いに大きく左右されます。NMR(核磁気共鳴)分析は、リチウム周りの局所構造に敏感なため、サイトや化学状態の異なるリチウムを分離して観測でき、それらを定性、定量することができます。

どうやって固体NMR分析をしているのか?

集電箔から活物質を掻きとって測定しています。

固体NMR測定では、集電箔として使用されている金属シートが測定の妨害となってしまうため、正極材料は集電箔から活物質を掻き落とし、NMR試料管に詰めて測定しています。試料前処理の詳細は、 「固体Li NMRによる負極材料の状態分析」を併せてご参照ください。

固体NMRで具体的に正極のどのような状態が分かるの?

Li NMRでは、正極材料中のリチウムのサイトや化学状態を定性し、定量することができます。

図1に市販電池からサンプリングした、LiCoO2正極材料のLi NMRスペクトルを示します。初期品においてはLiCoO2の信号に加えて、わずかながらLixCoO2(x〜0.9)の信号も観測されました。
また、長期使用品の分析結果では、放電状態にも関わらず、LixCoO2(x〜0.5)のピークが観測されました。この結果は、負極側からリチウムが完全に戻れていないことを示しています。

日産アークの固体NMR分析のホットトピックスは?

高磁場、高速MAS測定により、これまで分析が困難であった常磁性金属を含む正極材料についても、リチウムサイトを分離観測できるようになりました。

日産アークでは、今年度600MHzの高磁場固体NMR装置に加え、超高速MAS(Magic Angle sample Spinning:マジック角試料回転)プローブ(〜67kHz)を導入しました。
常磁性金属を含む正極材料のNMR測定では、観測されるリチウムのケミカルシフト領域が広範囲であることに加え、回転数の整数倍の間隔で観測されるスピニングサイドバンドピークが強く検出されるため、リチウムサイトを分離観測することが困難でした。
図2にLiMn2O4のLi NMRスペクトルを示します。従来の400MHz装置(MAS:14kHz)にて分離できなかったリチウムのサイトを、600MHz装置(MAS:65kHz)を用いることで分離観測することに成功しました。

日産アークは安全、環境、品質、新材料開発で蓄積された技術を皆様にご提供いたします。
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