アコースティック・エミッション法 AE (Acoustic Emission)

アコースティック・エミッション法 AE (Acoustic Emission)についてわかりやすくご紹介します。

材料破壊のプロセス

3点曲げの試験片にノッチ(切り込み)を入れて、荷重をかけたデータです。荷重を加えるに従い、材料は変位していきます。普通の曲げ試験で分かるのは、荷重のどの時点で材料が壊れたかを示す赤色(比較的緩やかな山形の曲線)です。青色(急激に変化している線)は、AEのイベント(弾性波の観測)を累積したもので、どういう荷重でどういう変形を与えると材料が壊れはじめていくかを示しています。
この材料では約100Nの荷重(約0.3mmの変形)を与えたところでAEが
出始め、約380Nの荷重で急激にAEが発生したことから、破壊の詳細が分かります。

AEの波形

AEセンサーがとらえたAE波形です。地震計と同じ仕組みでできており、弾性波は1 回ごとに、このような振幅のある波形で表れます。しきい値(ノイズ)を超えた弾性波を 1 回のイベントとして数えます。また、最大振幅は弾性波のエネルギーの大きさ(dB)を表しています。

AEの仕組み

AE法は、材料が変形や破壊した時に出てくる弾性波(超音波)を計測して材料の破壊現象を解析する技術です。材料にセンサーを設置し、荷重を徐々にかけていくことで、どこの位置で、どのタイミングで、どれくらいの規模で変形・破壊が起きたかを知ることができます。

複合材料の“悲鳴” を聴き分けています

AE法は、材料が上げるきしみやひずみなどの“悲鳴” を聴き分けることで、今、その材料に何が起こっているのかを推定することができます。その歴史は古く、1950年代に技術が確立し、一般的に橋やトンネル、プラントなど大型施設の非破壊検査に用いられています。AEのパラメータを解析し、変形や破壊のタイミングや頻度、メカニズム、場所などを推測することで、実物を壊すことなく適切な材料設計や保守管理ができます。
2000年代に入り、コンピューターの発達により、AEのデータをより詳しく解析できるようになりました。波形解析により、強化樹脂ではガラス繊維やナノフィラーの表面処理がきちんと行われている、薄膜材料では酸化膜がどれくらいの応力で壊れるのかといった複合材料の解析ができます。また、浸炭や窒化などの熱処理をした金属の疲労試験や、材料が壊れるメカニズムなどの解析も行われています。

引張り試験でAEを測定している例
2カ所にAEセンサー(圧電素子)を設け、試験片の中央部から出るAEをとらえています。
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