正極材の表面被膜分析

正極材表面に存在する被膜の形態・組成を分析できます。

正極のSEI分析

負極にはSEIと呼ばれる安定被膜が形成されますが、正極の電極電位は電解液の電位窓の範囲内にあるため、一般的に安定な被膜は存在しません。しかし、それでも活物質表面は電解液に接しているため、充電過程のたびに電解液が少しずつ酸化され、活物質表面がダメージを受けるとともに、活物質表面に電解液の分解物が形成されていきます。量的には負極に比べて少ない場合がほとんどですが、この被膜も劣化要因の一因となる場合もあります。一方で、活物質の割れや電解液の過剰分解を抑制する効果も持つ場合もあり、その形態・組成を調べておくことは、長寿命化においても重要な情報を与えます。正極SEIは非常に薄いため、表面SEMおよびXPSが有効です。

SEMによる正極表面の形態変化観察

初期品に比べサイクル品では、正極活物質表面に若干の付着物の存在が確認されました。

XPSによる正極表面の状態変化観測

サイクルが増すにつれ、活物質由来の金属-酸素結合およびバインダー由来のC-F結合ピークが減少する様子が観測されました。これは、被膜が厚くなっていることを示唆しています。ただし、活物質由来のピークが観測されているため、被膜量は少ないと推測され、表面SEMの結果とも良い一致を示します。被膜成分としては、初期品に比べ、サイクル品で有機塩由来成分(C-O-Cなど)、リン酸塩成分が若干増加する様子が観測されました。
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