燃料電池 触媒層インクの分散状態観察

クライオ用前処理により、液状インクの分散状態が観察可能です

触媒層とインクの状態

触媒層の構造をコントロールする上で、インクの状態を把握することが重要です。触媒層インクでは、カーボンの比表面積や化学的状態、貴金属担持量等によって最適な配合比が変化します。これらの条件と発現する物性との関係を明らかにし、実際のインク形態との相関を可視化することで、具体的な課題や変化点を理解することができます。
触媒層とインクの状態

SEMによる液状インクの分散状態観察

液体エタンを用いた急速凍結によりインクを固定化し、フリーズエッチング手法により溶媒を完全に昇華させることで、溶媒との区別が困難であるアイオノマーが露出し、分散状態や形態を観察することが可能となります。また、CNTのような繊維を含むスラリーに対しても、三次元的な絡み合いを視覚的に把握できる、有用な観察手法です。
インクの分散状態観察

水/アルコール比違いによるインクの分布観察

水50%品では、Pt担持カーボンが凝集粒を形成し、アイオノマーが周囲に分布している様子が観察されました。水86%品では、粗大な凝集粒やアイオノマーの凝集がなく、比較的均一に分散している様子が観察されました。
SEMによるインクの分布観察
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