UPS/LEIPSによる無機半導体のエネルギーバンド解析

半導体のエネルギー準位

無機半導体薄膜の分野において、材料への不純物添加により、新たな物性を発現させる研究開発が盛んです。日産アークでは、薄膜材料に対してUPS (紫外線光電子分光) によるイオン化ポテンシャル、LEIPS (低エネルギー逆光電子分光) による電子親和力を直接、同一装置内で測定可能です。右に示すエネルギーバンドにおける各エネルギー準位の測定 (エネルギー分解能 ≦ 0.1eV) ができ、得られた結果から半導体の電子状態における不純物の影響を評価することができます。
UPS LEIPS

UPSによるIP測定並びにLEIPSによるEA測定

低エネルギー電子照射による近紫外光励起と真空準位を同時計測。4.77eVの光放出時初速の電子の運動エネルギーEkを求め、真空準位との差から電子親和力を測定。
UPS LEIPS
UPS LEIPS UPS LEIPS

エネルギー準位ダイアグラム

UPS LEIPS
            ・バンドギャップEg:3.9eV (=7.7-3.8)
            ・ギャップ内に状態密度をもつ不純物準位
             (ドナー準位:自由電子的に振舞う)
                     
             伝導帯下端 (ECBM) とのエネルギー差
             (見かけのギャップ) ~0.6eV
                     
                  導電性が高まる
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