ナトリウムイオン電池 負極の抽出分析によるNa化合物定量

負極中のNa化合物を定量し、容量低下の要因を探ります

NIB充放電に伴うSEIの成長とNa固定化

ナトリウムイオン電池 (NIB) では、充放電に伴う副反応として負極上でSEI (Solid Electrolyte Interface) が成長することが知られています。SEIを含む負極中のNa固定化は、容量低下の一因となります。すなわち、Na化合物の状態および量を分析することは、電池内の副反応挙動の把握と、容量低下要因の指標を得るために重要です。
ナトリウムイオン電池

抽出分析による負極中Na化合物の定量

高極性溶媒を用いてNa化合物を抽出し、その抽出液を核磁気共鳴分光 (NMR) ・イオンクロマトグラフィー (IC) ・電位差滴定法により分析を行うことで、負極における各Na化合物の定量が可能です。
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定量成分 分析手法
NaF 抽出NMR
Na-OCH2CH2O-X
Na-OCH3
Na-OCH(CH3)CH2O-Y
Na-OCH2CH3
Na2SO4 抽出IC
Na3PO4
HCOONa
CH3COONa
Na2CO3 抽出電位差滴定
NaOH
(Na in HC, 金属Na含む)

Na化合物の定量と容量低下の要因解析

充放電サイクル試験前後のNIB負極について、Na化合物の抽出分析を行いました。サイクル数の増加に伴い、容量低下の一因とされる総Na化合物量が増加し、特にNa2CO3およびNaOHの増加が顕著でした。また、有機成分についても緩やかな増加が確認されました。Na2CO3や有機成分は、電解液中の溶媒 (カーボネート系) の分解に由来すると考えられます。一方、ここで検出されたNaOHは、負極活物質 (ハードカーボン : HC) 中に残存していたNaおよび負極表面に析出した金属Naに由来すると推測されます。
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