お問い合わせ
LIBスラリーにおけるCryo-SEM観察の有効性
LIB電極は一般的に、スラリーを用いた塗布技術により作製されます。スラリーの混練条件によって、活物質、バインダー、導電助剤の形状や分散状態は大きく変わることが考えられ、塗工･乾燥後の電極構造へ影響を与えることが予想されます。スラリーを管理する上で、粘性やpH測定などの物性測定やレーザー回折法による粒径測定はこれまでに行われてきましたが、活物質やバインダー、導電助剤の形状や分散状態を直接把握することはできませんでした。これに対し、Cryo-SEM観察ではスラリーを急速凍結することにより、スラリー中の活物質、バインダー、導電助剤の分散状態を保持したまま観察することが可能であり、スラリーの様々な情報が得られます。
Cryo-SEM法による水系スラリーの形態観察
Cryo-SEM法では、試料台に液状サンプルを滴下し、冷媒に投入して急速凍結します。凍った状態の試料をSEM装置内へ導入した後、適宜エッチング処理を行うことで微細構造観察を行います。Cryo-SEM観察結果から、スラリー中の活物質形状や分散状態を把握することができます。
Cryo-SEM法を用いたスラリー観察は、活物質、バインダー、導電助剤のサイズや分散状態を把握することが可能であり、塗りムラや電気抵抗が上がるなどの塗布プロセス上で生じる課題解決や、電極構造を最適化するための研究開発に有効な手法です。
掲載資料をダウンロードできます。
PDF形式
左のアイコンをクリックすると、別ウインドウで開きます。
資料のダウンロードにはお客様情報の入力が必要となります。
お問い合わせフォーム