燃料電池 触媒の三次元構造解析

3D-TEMにより、触媒の微細構造を立体的に調べることができます

燃料電池触媒の三次元微細構造

固体高分子型燃料電池の触媒はナノメートルオーダーに制御された微細構造を有します。これらの分散状況を立体的に把握するには、TEMレベルの空間分解能における三次元観察法が有効です。TEMの三次元観察法としては、ステレオ観察法と三次元トモグラフィーが挙げられます。
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触媒のTEMステレオ観察

ステレオ観察法とは、試料を傾斜させ二方向から撮影し、得られた二つの像を一方は右目で、他方は左目で見てこれらを重ね合わせて立体感を持つ図形として認識する方法です。
Pt (粒径小) 担持カーボンのTEM観察結果
Pt (粒径大) 担持カーボンのTEM観察結果
Pt (粒径小) 試料は、30~40nmの径を持つカーボン粒が立体的に、また、カーボン粒の上には数nmの白金粒が均一に散布している様子が観察されました。また、Pt (粒径大) 試料はカーボン粒径は30~40nm、カーボン粒上の白金粒径は約10nmで均一に分散している様子が観察されました。

触媒のTEM三次元トモグラフィー

三次元トモグラフィーは、試料を連続的に傾斜させて撮影し得られた画像データから三次元構造を再構築する方法です。
三次元再構築像
連続スライス像
三次元再構築像は画面上で回転しながら動画として観察でき、三次元形態の詳細がわかります。連続スライス像から、矢印で示した二つの微細なPt粒子 (約5nm) は厚さ方向に進むにつれ部分的に結合している様子が観察されました。
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