LIBセル内ガスの回収とGC-MS / DBDによる定性･定量分析

TOP　>　分析サービスメニュー・事例　>　分析別一覧　>　LIBセル内ガスの回収とGC-MS / DBDによる定性･定量分析

LIBセル内ガスの回収とGC-MS / DBDによる定性･定量分析

真空開封採取により、無機･有機ガスの定性･定量分析が可能です。

内部ガスとその回収

電池の使用にともない内部では電解液の分解が生じ、様々な生成物が生じます。これらの挙動を把握することは電池性能や寿命および安全性の向上につながります。分解成分の中でもガス成分は電池内部の状況を反映しており重要な情報を有しています。日産アークでは、電池内部の密閉した空間内の少量のガスでも、大気の影響を受けずに回収して成分や量を測定し、分析結果をご提供します。

真空開封採取法により回収した内部ガスのガスクロマトグラフィー (GC) 測定

水素、一酸化炭素、二酸化炭素などの無機ガスに加えて、メタン、エタンなどの炭化水素や、PF₆^-のアニオン分解によって生じたフッ素との反応物であるフッ素系有機成分も検出されました。

サイクル試験による内部ガスの変化と推測される主要なガス発生反応

電解液の還元分解により、初期段階でメタンが生成し、サイクルによりCOガス等も検出されました。

ROCO₂R + Li⁺ + e^- → ROCO₂Li + R^＊
ROCO₂Li + Li⁺ + e^- → Li₂CO₃ + R^＊
R^＊ + 1/2H₂ → R-H↑
R^＊+ R^＊ → R-R↑
ROCO₂R + 2Li⁺ + 2e^- → ROLi + CO↑

試料	内部ガス成分量 (ml)							検出ガス量 (ml)
試料	H₂	O₂	N₂	CO	CH₄	CO₂	C₂H₆	検出ガス量 (ml)
初期品	0.05	< 0.04	0.90	0.04	0.26	0.04	< 0.01	1.3
100cyc品	0.11	< 0.04	0.86	0.69	0.43	0.60	0.01	2.7
200cyc品	0.09	0.07	1.19	0.79	0.57	0.37	0.02	3.1
500cyc品	0.08	< 0.04	0.77	0.78	1.08	0.13	0.04	2.9

GC-DBD GC-MS GC-TCD

掲載資料をダウンロードできます。

PDF形式
左のアイコンをクリックすると、別ウインドウで開きます。

資料のダウンロードにはお客様情報の入力が必要となります。

分析サービス検索

成分分析接合 SEI 電解液表面分析マッピング劣化解析界面 TEM 構造解析 LIB