クライオ技術を用いた毛髪の形態観察

毛髪内部の形態を詳細に把握することが可能です

毛髪の微細構造

毛髪ダメージを補修するヘアケア製品の開発には、染毛・パーマ・紫外線・洗髪などによって多様に変化する微細構造の把握が必要です。毛髪は、マクロフィブリルと呼ばれる多数の繊維束からなるコルテックスの外側にキューティクルが存在し、10~15%程度の水分がコルテックスに多く分布しています。日産アークでは、クライオ電子顕微鏡の前処理および観察技術の構築を進めており、水分を保持した状態で内部の微細構造を捉えることが可能です。
毛髪の微細構造

クライオSEMによる毛髪の形態観察

ダメージを受けていない根元部分の毛髪 (健康な髪) の表面には、約3.5µmの厚みを持つ7層構造のキューティクルがあり、コルテックスにはメラニンやマクロフィブリルが確認されました。一方、ブリーチによってダメージを受けた毛先部分の毛髪 (傷んだ髪) では、キューティクルが存在せず、空孔やクラックが確認されました。
クライオSEMによる毛髪の形態観察
クライオSEMによる毛髪の形態観察

クライオTEMによる毛髪の形態観察

さらに詳細な形態を把握するため、毛髪を約100nm厚の超薄切片に加工し、クライオTEMで観察しました。健康な髪では、キューティクル層間に細胞膜複合体が存在し、コルテックスにはメラニンやマクロフィブリルが密に詰まっている様子が確認されました。一方、傷んだ髪では、メラニンの脱落跡である空孔が認められ、健康な髪では均一なマクロフィブリルのサイズにばらつきがあり、フィブリル間に隙間が生じている様子が確認されました。
クライオTEMによる毛髪の形態観察
クライオTEMによる毛髪の形態観察
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