リチウムイオン電池 正極の劣化解析 (1) 形態観察・局所構造解析

劣化にともなう正極の形態や局所構造の変化を観察できます

正極劣化解析の着眼点と分析手法

充放電にともなう活物質の膨張・収縮により、様々な要因で正極が失活します。その要因を解析するには、マルチスケールでの観察や構造・状態解析が必要になります。目的に合った分析手法を選択することで、劣化現象を理解することができます。
正極劣化解析の着眼点と分析手法

解体後正極の電気化学評価

解体後正極の電気化学評価
500cyc品のoutsideで顕著な正極容量の低下が確認されました。

断面SEMによる電極・活物質観察

断面SEMによる電極・活物質観察
500cyc品のoutsideにおいて、電極膜厚の増加が観察されました。加えて、二次粒子の激しい割れも観察されました。

TEM-EELSによる一次粒子表面の結晶構造解析

高分解能TEM観察結果 500cyc品 outsideの局所構造解析
層状構造 (層状岩塩、スピネル) とは異なる結晶相が一次粒子表層において観察されました。また、その層の厚さは500cyc品 outsideで急激に増加した様子が観察されました。500cyc品 outsideの局所構造解析を行ったところ、一次粒子表層において岩塩構造が観測され、遷移金属の二価成分が観測されました。

T. Baba et. al., Electrochemistry 88 (2020) 63-68.
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