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Os染色-SEM観察により、SBR系バインダーの分布を可視化できます
SBR系バインダの分布を可視化
バインダーは、活物質や導電助剤、集電箔を結着させるために用いられます。バインダー自身は直接的には素反応に関与はしませんが、電子の通り道をつなぐ重要な役割を担っています。
そのバインダーの偏在により、活物質-活物質間や活物質-導電助剤間、さらには電極合剤-集電箔間における密着力の低下や、それに伴う電子導電性の低下を招く可能性があり、電池特性に影響を及ぼします。さらに、活物質の孤立や集電箔からの剥がれにより容量低下も生じる可能性があるため、バインダーの分布観察は電池性能を調べる上で重要な役割を果たします。
SBRの二重結合部分にオスミウム (Os) を付加させるOs染色法を用いることで、SBR系バインダーの分布を可視化することができます。
SBR系バインダーの可視化法
SBRなどに代表される水系バインダーの場合、特徴的な元素が存在せず、またSEM像でもコントラストがつかないため、Os染色法によりバインダー成分を可視化します。
Osは重元素ですので、SEMの反射電子像で明るいコントラストとして観察することができるようになります。
Os染色法によるSBR系バインダー分布観察
染色処理を施したSEM像において、明暗のコントラストが観察されました。染色処理後のSEM像とEPMAによるOsマッピングの比較より、白く観察された部分はOs、つまりSBRバインダーであることがわかります。
この方法により、SBR系におけるバインダー分布の様子を可視化することができます。
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