化学発光分析を用いた高分子材料の劣化解析

蛍の光の 1/10,000 の光を捉えて劣化状態を検証します

モノづくりと劣化評価の短縮

不具合品の対策を行うとき、試作品を準備して、加速劣化試験にてその効果の検証を行いますが、通常、この作業には数週間の時間を要します。化学発光分析は、材料の劣化 (とくに酸化) に対する検出感度が高いため、加速劣化時間を大幅に短縮して評価を行えることが期待できます。

PEチューブの低劣化状態の高感度検出

本試料は光+熱劣化と、熱劣化の領域が得られるように、半分をアルミホイルで覆い劣化試験を行いました。可視化像、UV-FL像による外観観察結果は、光+熱劣化部分ではともに劣化が確認できますが、熱劣化部では確認できません。この熱劣化部分を化学発光分析で確認すると、発光ピークが認められ、酸化劣化していることがわかりました。このように従来法では検出されないレベルの劣化でも、感度よく検出することができます。

化学発光分析結果とフォトンカメラによる多試料同時評価

200℃の酸素雰囲気で試料 (エチレン酢酸ビニル共重合体) を酸化させ、その時の発光開始時間を計測しました。化学発光分析結果から、耐熱性評価を行うことができます。また、フォトンカメラによる多試料同時測定の結果、ナチュラル > Tn-1.0 > Tn-0.5 > Ir-0.5 > Ir-1.0の順に発光している様子が可視化できます。この方法は、複数の候補から配合や材料を選定する場合に有効です。

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