平行レーザー群を用いた薄膜の内部応力測定法

日産アークで独自に開発した試料に平行レーザー群を照射して入射光と反射光の間隔のずれから曲率を測定し、内部応力などに換算する手法を用いることで、実成膜条件における薄膜の内部応力の変化を測定することが可能です。

薄膜における曲率測定の有用性と測定原理

基板上の薄膜には、面内方向に内部応力が少なからず存在します。このため薄膜は環境温度とともに引張や圧縮の状態変化が生じ、剥離や破断の要因となることから、製品設計やシミュレーション、品質保証をする上で、実成膜条件における薄膜の内部応力を把握することが重要です。
日産アークで独自に開発した曲率測定法は、試料に平行レーザー群を照射して入射光と反射光の間隔のずれから内部応力によって生じた湾曲度合い (曲率) を測定し、内部応力や熱膨張係数へ換算する手法です。

【特徴】
・日産アークで独自に開発した手法
・実成膜条件と同様な高速かつ連続的 (100℃/min) なin-situ 測定
・温度範囲:室温~1000℃
10~20mm角程度のサンプルも応力緩和無く対応試料の自重によるたわみの影響無し
・XY方向の内部応力を同時に測定
・Ar, N2など様々な雰囲気環境での測定

Si基板上のCu成膜における内部応力と熱膨張係数測定事例

半導体の配線材料として広く使われているCu膜 (Si基板上に成膜) における、室温から450 ℃まで昇温し徐冷した時の曲率測定結果と、Cu膜を除去したSi基板のみの曲率変化を図2に示します。
Cu膜のみの曲率変化を抽出して内部応力を求めた結果 (図3) 、Cu膜には常温で約250MPaの引張の内部応力が存在し、180℃付近で内部応力による塑性変形が始まることがわかりました。
昇温時の50~150℃における内部応力と温度の傾きと式 (2) を用いてCu薄膜の平均線膨張係数は、αf=1.5×10-5K-1と求められました。Cuバルク材の熱膨張係数1.6×10-5K-1とほぼ一致しています。

*薄膜Cuのヤング率とポアソン比、基板の熱膨張係数は文献値を用いた。

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