ラマン分光法とAFMによる摩擦低減メカニズムの解析

摩擦低減効果の高いMoS2被膜の分布と表面形状の相関が、ラマン分光法による化合物同定とAFMによる形状測定からわかります。エンジンの劣化環境を模した突起部にMoS2が30%以上分布すれば、摩擦係数μが下がることがわかりました。

NOxバブリングによるオイル劣化促進と摩擦特性

自動車の燃費向上のため、エンジンオイルにはMoDTCに代表される摩擦調整剤、極圧剤、清浄剤など様々な添加剤が含まれます。エンジンの劣化環境を模したNOxバブリング試験により劣化させたオイルを用いて摩擦摩耗試験 (SRV) を行った結果、16時間 (16h) 以上のNOxバブリングを行ったオイルは、0~8hに比べて摩擦係数μ が約3倍に増加しました。

ラマン分光法による摺動表面の成分同定

摺動面のラマンスペクトルから、MoS2や各種酸化物が生成していることがわかりました。MoS2はMoDTCが摺動により分解し、生成しているものと推測されます。成分毎の分布をマッピングで調べると、MoS2とα-Fe2O3の分布は相補的であり、Fe2(MoO4)3は局所的、Fe3O4は広範囲に弱く分布していることが確認されました。

AFMによる摺動表面形状とMoS2分布との相関

AFMにより求めた形状像から突起部を抽出し、ラマンマッピングから得られたMoS2の分布と重ね合わせたところ、0hや8hではMoS2の分布が突起部に集中していること、また突起部の30%以上の領域にMoS2が分布していれば、摩擦係数低減に効果を発揮することがわかりました。

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