ナトリウムイオン電池の単極電気化学特性評価

日産アークでは、ナトリウムイオン電池に使用される電極材料の劣化解析を行っています。ハーフセルを用いて、単極容量測定、交流インピーダンス測定を行い、正極、負極材料の電気化学特性を個別で評価することが可能です。

ハーフセルを用いたNIB単極評価

日産アークでは、Na箔を用いたナトリウムイオン電池 (NIB) ハーフセルを試作することが可能です。セル解体後の電極を用いてハーフセル評価することにより、劣化後の正極・負極それぞれの容量・抵抗を評価でき、劣化要因の推定が可能です。
ナトリウムイオン電池

単極容量測定

サイクル試験を行ったセルを解体し、各電極の単極容量測定を実施しました。正極および負極の両方で放電容量の低下が確認されたことから、電極の劣化 (活物質の変質、電極のパス切れなど) が推測されます。さらに、正極においては残放電容量の増加がみられ、負極側での副反応 (被膜成長、電析など) によりNaが固定化されたと考えられます。
ナトリウムイオン電池
ナトリウムイオン電池
※正極活物質:NaFe1/3Ni1/3Mn1/3O2 負極活物質:ハードカーボン

交流インピーダンス測定

容量測定後のハーフセルを用いて、交流インピーダンス測定を実施しました。正極、負極ともにサイクル数の増加に伴って円弧が大きくなる傾向がみられました。円弧形状から、被膜抵抗 (被膜成長に由来) と、電荷移動抵抗 (活物質の変質などに由来) の増大が推定されます。
ナトリウムイオン電池
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