化粧品や食品などの研究開発に貢献する分析事例をご紹介します。
日産アークでは、長年にわたり材料の分析・解析を通じてモノづくりを幅広く支援してきた経験を活かし、化粧品や食品の研究・開発・製造・品質管理に役立つ分析・解析技術の開発にも力を注いでいます。
日産アークでは、長年にわたり材料の分析・解析を通じてモノづくりを幅広く支援してきた経験を活かし、化粧品や食品の研究・開発・製造・品質管理に役立つ分析・解析技術の開発にも力を注いでいます。
| 化粧品関連の分析事例 | |
| 三次元観察 | ・口紅・塗布膜の非破壊三次元観察 (3D-XRM) ・エマルション内粒子の分散評価 (Cryo-PFIB) ・液中リポソームの三次元構造観察 (Cryo-3D-STEM) |
| 成分の分布・分散状態 | ・液中リポソームの分散状態観察 (Cryo-TEM) ・エマルションの構造解析 (SAXS, 拡散NMR) ・スキンケア化粧品の成分分布の可視化 (ラマン分光法) |
| 分子構造の温度依存性 | ・αゲル分子構造の温度依存性 (SAXS, WAXS) |
| 状態の経時変化 | ・スキンケア膜の経時変化観察 (ラマン分光法) |
| 食品関連の分析事例 | |
| 組成成分の分布と 構造の可視化 | ・プレミックス粉の原材料分布の可視化 (ラマン分光法) ・加工デンプンの物性変化の推定 (ラマン分光法) ・デンプン粒子の結晶性・配向性と溶解度 (ラマン分光法) |
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化粧品:三次元観察
口紅・塗布膜の非破壊三次元観察
国内で初めて導入した高分解能X線顕微鏡 (3D-XRM) を用いることで、化粧品内部の構造を非破壊で三次元的に可視化できます。口紅や塗布膜内部に存在するμmオーダーの空孔、微粒子、異物などを詳細に観察可能です。さらに、画像処理技術を活用することで、粒径分布や粒子の配向状態などの定量的な解析も行えます。
▶クリックすると動画を再生します

▶ 詳細は、高分解能X線顕微鏡による化粧品の非破壊三次元観察 (F181)
エマルション内粒子の分散評価
急速凍結技術とCryo-PFIB (Cryo Plasma Focused Ion Beam) を組み合わせることで、氷晶によるダメージを抑えつつ、液状試料の分散状態を三次元的に高精度で観察することが可能です。取得した観察画像に対して画像処理を施すことで、粒径分布や粒子の空間配置などの定量評価も行えます。
リキッドファンデーションの三次元構造
(乾燥前後での比較、画像処理により三値化)

▶ 詳細は、Cryo-PFIBによる液状物の三次元構造の可視化、定量化 (F128)
液中リポソームの三次元構造観察
エタンによる急速凍結技術を用いることで、液中に分散したナノ粒子を高分解能で観察することが可能です。走査透過電子顕微鏡 (STEM) を活用することで、粒径約100nmのリポソームなどのナノ粒子の三次元構造を非破壊で可視化できます。さらに、画像解析により粒径分布や粒子の配向状態などの定量的な情報も取得可能です。

▶ 詳細は、Cryo-3D-STEM法を用いた液中リポソームの3D形態観察 (F160)
化粧品:成分の分布・分散状態
液中リポソームの分散状態観察
エタンによる急速凍結技術を用いることで、液中に分散したナノ粒子を高分解能で観察することが可能です。走査透過電子顕微鏡 (STEM) を活用することで、粒径約100nmのリポソームなどのナノ粒子の三次元構造を非破壊で可視化できます。さらに、画像解析により粒径分布や粒子の配向状態などの定量的な情報も取得可能です。

▶ 詳細は、エタン急速凍結装置を用いた水溶液中リポソームのCryo-TEM観察 (F152)
エマルションの構造解析
X線小角散乱 (SAXS) 法を用いることで、エマルション中に形成されるミセル間の平均距離などの構造情報を定量的に取得することが可能です。また、拡散NMR法を活用することで、水相・油相・界面活性剤それぞれの自己拡散係数を測定し、ミセル構造 (ミセル型、両連続型、逆ミセル型) の判別が可能となります。

▶ 詳細は、拡散NMR、X線小角散乱法によるエマルションの構造解析 (F012)
スキンケア化粧品の成分分布の可視化
共焦点ラマン分光法は、非破壊・非接触で測定可能な手法であり、約400nmの空間分解能で試料内部の成分分布を高精度にマッピングできます。主成分分析や多変量解析と組み合わせることで、複雑な成分構成の解析や分布傾向の可視化が可能となり、製品設計や品質評価に有用な情報を提供します。

主成分分析により分離したスペクトルと表面の成分分布のマッピング
(スライドガラスに塗布したスキンケア化粧品を観察)
▶ 詳細は、共焦点ラマンマッピングによるスキンケア膜の三次元分布の可視化 (F140)
化粧品:分子構造の温度依存性
αゲル分子構造の温度依存性
X線小角散乱 (SAXS) 法およびX線広角散乱 (WAXS) 法を用いることで、分子の高次構造や結晶構造を詳細に解析することが可能です。環境温度を段階的に変化させながら測定を行うことで、ラメラ構造の層間距離や結晶構造の変化を定量的に評価し、温度依存性を明らかにすることができます。

▶ 詳細は、X線小角広角散乱法によるαゲル分子構造の温度依存性評価 (F151)
化粧品:状態の経時変化
スキンケア膜の経時変化観察
共焦点ラマンマッピングは、非破壊・非接触でゲル状試料などの三次元構造を高分解能で観察できる手法です。同一位置を繰り返し測定できるため、乾燥に伴う膜厚の減少や、特定成分の粒子状凝集といった経時的な変化を定量的に可視化することが可能です。
ゲル状サンスクリーンの乾燥過程での成分分布
(ガラス基板にサンスクリーンを塗布し側面方向の一断面の変化を表示)

▶ 詳細は、共焦点ラマンマッピングによるスキンケア膜の三次元分布観察 (F147)
食品:組成成分分布と構造の可視化
共焦点顕微ラマン分光法を用いた食品分析の事例をご紹介します。
この手法は、非破壊・非接触で測定可能であり、約400nmの空間分解能を有する共焦点マッピング機能により、試料内部の成分分布を三次元的に可視化することが可能です。さらに、主成分分析や多変量解析と組み合わせることで、複雑な成分構成の解析や分布傾向の定量評価が可能となり、製品設計や品質管理に有用な情報を提供します。
プレミックス粉の原材料分布の可視化
共焦点顕微ラマン分光法を用いることで、食品原料として使用される粉体の化学組成を非破壊・非接触で分析することが可能です。この手法では、個々の粒子を識別しながら成分分布を高分解能で可視化できるため、原材料の均一性や混合状態の評価に有効です。

▶ 詳細は、共焦点顕微ラマン分光法を用いたプレミックス粉の原材料分析 (F163)
加工デンプンの物性変化の推定
共焦点顕微ラマン分光法により取得したスペクトルから、デンプン骨格に対応するピーク幅を抽出し、結晶性の評価を行いました。さらに、粒子形状・結晶性・配向性といった構造情報を総合的に解析することで、加工に伴う物性変化を定量的に推定することが可能です。

▶ 詳細は、顕微ラマン分光法を用いた天然高分子の構造解析 ~加工品の構造解析と物性変化推定~ (F173)
デンプン粒子の結晶性・配向性と溶解度
共焦点顕微ラマン分光法により得られたスペクトルから、デンプンのC-C-O骨格のラマンピークとグルコース環のピークを用いてデンプン粒子の結晶性と分子配向性を評価しました。

▶ 詳細は、顕微ラマン分光法を用いた天然高分子の構造解析 ~デンプン粒子の構造解析~ (F172)
この手法は、非破壊・非接触で測定可能であり、約400nmの空間分解能を有する共焦点マッピング機能により、試料内部の成分分布を三次元的に可視化することが可能です。さらに、主成分分析や多変量解析と組み合わせることで、複雑な成分構成の解析や分布傾向の定量評価が可能となり、製品設計や品質管理に有用な情報を提供します。
プレミックス粉の原材料分布の可視化
共焦点顕微ラマン分光法を用いることで、食品原料として使用される粉体の化学組成を非破壊・非接触で分析することが可能です。この手法では、個々の粒子を識別しながら成分分布を高分解能で可視化できるため、原材料の均一性や混合状態の評価に有効です。

▶ 詳細は、共焦点顕微ラマン分光法を用いたプレミックス粉の原材料分析 (F163)
加工デンプンの物性変化の推定
共焦点顕微ラマン分光法により取得したスペクトルから、デンプン骨格に対応するピーク幅を抽出し、結晶性の評価を行いました。さらに、粒子形状・結晶性・配向性といった構造情報を総合的に解析することで、加工に伴う物性変化を定量的に推定することが可能です。

▶ 詳細は、顕微ラマン分光法を用いた天然高分子の構造解析 ~加工品の構造解析と物性変化推定~ (F173)
デンプン粒子の結晶性・配向性と溶解度
共焦点顕微ラマン分光法により得られたスペクトルから、デンプンのC-C-O骨格のラマンピークとグルコース環のピークを用いてデンプン粒子の結晶性と分子配向性を評価しました。

▶ 詳細は、顕微ラマン分光法を用いた天然高分子の構造解析 ~デンプン粒子の構造解析~ (F172)